かつらの寿命は使い方次第で大きく変化します。
ここでは、かつらの寿命や長持ちさせるポイントについて解説したいと思います。

かつらの寿命は平均3年!

同じかつらを毎日継続的に使用している場合、寿命は3年前後が目安と言えます。しかし、適切な使用法、お手入れを心がければ5年以上使用することも可能です。

逆に、十分な手入れをせずに粗雑な使い方をしている場合は、当然かつらの寿命も短くなってしまいます。

かつらの寿命は装着方法によって異なる

かつらの寿命は、「脱着式(ピン留め式)」「連続装着式(編み込み式・密着式)」といった装着方法によって違ってきます。詳しくご説明します。

まず、かつらの装着方法には、

  • 脱着式(自分で簡単に取り外せる装着方法)
  • 連続装着式(一定期間取り外せない装着方法)

の2種類があります。そして、それぞれの装着方法に応じてピン留め式かつらや編み込み式かつら、密着式かつらがあるのです。

ピン留め式かつら

利用者が最も多いとされる、脱着式のかつらを装着する方法です。簡単にストッパーのピンで固定、取り外しができるという利点があります。

編み込み式かつら

こちらは連続装着式のかつらを装着する方法で、網目状になった土台部分と地毛とを細い糸で編み込んで固定します。サロンに行って専門家に装着してもらう必要があります。
ピン留め式とは異なり、しっかり固定されるので、かつらがズレ落ちたりする心配がありません。

密着式かつら

こちらも連続装着式のかつらの装着方法で、テープや接着剤で頭皮にかつらを貼り付けて固定させます。編み込み式と同じく、装着するにはサロンに行く必要があります。地毛同然の自然な見た目が魅力的ですが、寿命は短くなります。

脱着式(ピン留め式)かつらでは、手入れを上手に行っていけば最高で5年位は持ちます。

一方、連続装着式(編み込み式)の寿命は約1年~2年が目安となっており、脱着式よりは短めです。また、密着式かつらの寿命は数か月から最大でも約1年が目安となっています。

しかし、地毛同然の自然な見た目が実現できますから、その点を重視する方にはおすすめの装着方法だと言えます。

最近注目されている「マイクロフィルムネット」を使用した極薄かつら(繰り返し使用できるタイプ)の寿命は、数か月から6か月ほどが一般的です。しかし、上手に使用することで2年間使い続けることも可能となります。

なお使い捨てかつらの寿命は、2~3週間が目安となるようです。

「人毛」か「人工毛」かによっても寿命に違いが

それ以外にも、人毛や人工毛などの素材も寿命に影響します。

人毛は、人工毛より価格は高いですが、本物の毛を使用しているため熱に強く、長持ちします。
一方、人工毛は「ファイバー」と呼ばれる化学繊維でできており、リーズナブルな価格でデザイン性にも優れています。その反面、熱に弱く手触りが悪いといったデメリットがあるのです。

これをするとかつらの寿命が縮む!4つの要因をチェック

かつらの手入れ

それでは、次にかつらの寿命が縮む要因についてチェックしましょう。

1. ドライヤーの当てすぎに注意!熱による髪の傷み

特に、人工毛のかつらを使用している方はドライヤーの当てすぎに注意してください。人工毛の場合は化学繊維のため熱に弱く、必要以上にドライヤーを使って髪を整えたりすると髪が傷んでしまいます。

2. ベース部分には負荷を加えすぎないで

かつらを熱湯で洗ったり、ドライヤーを当てすぎたりするとベース部分の劣化が進行してしまいます。ベース部分をお手入れする時は、固く絞ったタオルなどで優しく拭くようにしましょう。

3. 洗髪方法を間違えると劣化の大きな要因に

40℃以上の高温でかつらを洗髪すると、特に人工毛の場合はベース部分や毛を傷める要因になってしまいます。かつらを洗髪する時は、約38℃のぬるま湯を張った洗面器にかつら専用シャンプー等を入れ、クシでときながら洗いましょう。仕上げにリンスも忘れずに。

4. かつらの使用を誤る

かつらを着用したまま入浴、就寝すると、寿命を縮める原因となります。当然のことではありますが、つける必要が無い時はなるべくかつらを外すようにしましょう。

かつらの耐久性(寿命)を延ばす方法

こまめにかつらの手入れを行う

かつらを使用する前後は、こまめにブラッシングをして毛が絡まないように心がけましょう。
また、先述した方法でかつらを洗い、常に清潔にしておくことが大切です。かつらを洗う頻度としては、1週間に1回ほどがおすすめですよ。

かつらの保管方法に気を付ける

かつらの保管方法を誤ると、髪を傷めやすくなり寿命を短くしてしまいます。
色落ちの原因にもなる「直射日光」は避け、直接日が当たらない通気性の良い場所に保管しましょう。

また密封状態で保管することも避けてください。カビが発生しないよう湿度には十分注意を払いましょう。

かつらの寿命は、使い方次第で大きく変化します。こちらでご紹介した内容を実践して、今お持ちのかつらをなるべく長く使えるようにしてくださいね。